[2026年度] 米国個人タックスリターン – モーゲージ保険について

Published On: 12/31/2025By

2025年7月4日に可決された「Big Beautiful Bill法」により、モーゲージ保険 (Mortgage Insurance Premium)の控除が再度認められることになりました。

モーゲージ保険は、2022年度から項目別控除 (Itemized Deduction)の控除対象として認められていませんでしたが、2026年度より復活し、さらに恒久化 (Permanent) されることが決定しました。

この記事では、モーゲージ保険の概要と、控除を受けるための条件について、例えを交えて解説します。

「項目別控除」とは?

項目別控除 (Itemized Deduction) とは、個人タックスリターンにおいて控除が認められている個人経費のことです。アメリカのタックスリターンでは、一般的に「基礎控除 (Standard Deduction)​​​」か「項目別控除 (Itemized Deduction)​​」の合計額、いずれか高額な方を選択します。

項目別控除では、以下の個人経費が控除対象となります。

  • 1

    自己負担分の医療費

  • 2

    州税・地方税 (SALT)

  • 3

    モーゲージ利息・保険

  • 4

    寄付金

  • 5

    災害による損失

  • 6

    その他

モーゲージ保険の控除について

モーゲージ保険 (Mortgage Insurance) とは、一般的にアメリカで住宅ローン (Mortgage) を組む際に支払う頭金 (Down Payment)が物件価格の20%未満であった場合に、レンダー (貸し手) のリスクをカバーするため加入が義務付けられる保険のことです。

モーゲージ保険は、毎月のローン返済額に上乗せして支払われますが、住宅ローンの利息 (Mortgage Interest) とは別の控除項目です

制度の概要

  • 適用期間:2026年1月1日から恒久化 (Permanent)

  • 控除上限:なし

  • 対象者 :項目別控除を選択された方

  • 所得額 (AGI)* が$100,000を超えると控除制限あり (夫婦別は$50,000)

*ここでは、「MAGI」ではなく、「AGI」が使われています。

モーゲージ保険額はどこに記載されている?

年間のモーゲージ保険支払額は、モーゲージ会社から送られてくる「Form 1098」の「Box 5」に記載されています。(以下の赤いボックスをご参照ください。)

AGIによるモーゲージ保険控除の制限について

  • 独身、夫婦合算、世帯主

    AGIが$100,000からPhase-out*され、$109,000を超えると控除額が$0となります。

  • 夫婦別申告

    AGIが$50,000からPhase-out*され、$55,000を超えると控除額が$0となります。

*このPhase-outとは、所得額がある一定額を上回ると段階的に控除額が減額されることです。

[例え #1] 2025年度の場合

イリノイ州在住のAさん (H-1Bビザ、滞在3年目) が、2025年度のタックスリターンを独身(Single) ステータスで申告し、項目別控除 (Itemized Deduction) を選択したとしましょう。

以下は、Aさんの「AGI」と、年間の「モーゲージ保険」の内訳です。

  • AGI:$100,000

  • モーゲージ保険:$20,000

AさんのAGIは、Phase-out以下ですが、モーゲージ保険を控除することができるのは、2026年度からですので、2025年度のタックスリターンではモーゲージ保険を控除することはできません。

[例え #2] 夫婦合算・所得制限なし

カルフォルニア州在住のAさん (グリーンカード) とBさん (グリーンカード)が、2026年度のタックスリターンを夫婦合算 (Married Filing Jointly) ステータスで申告し、項目別控除(Itemized Deduction)を選択したとしましょう。

以下は、AさんとBさんの「AGI」と、年間の「モーゲージ保険」の内訳です。

  • AGI:$100,000

  • モーゲージ保険:$5,000

Aさんの「AGI」がPhase-out以下ですので、項目別控除で控除できるモーゲージ保険額は$5,000となります。

[例え #3] 所得制限あり

ニューヨーク州在住のAさん (Lビザ, 5年目)が、2026年度のタックスリターンを夫婦別 (Married Filing Separately) ステータスで申告し、項目別控除(Itemized Deduction)を選択したとしましょう。

以下は、AさんのAGI」と、年間の「モーゲージ保険」の内訳です。

  • AGI:$70,000

  • モーゲージ保険:$5,000

Aさんの「AGI」がPhase-outを完全に上回りましたので、モーゲージ保険を控除することはできません。

この記事では、複雑な米国の税法やルールをできる限り分かりやすくご理解いただく目的でお伝えしています。ただ、納税者の状況により、異なるケースもございますので、予めご了承ください。

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